青い水面にきらめく光の粒

Personal photographic project

光の途中

On the way
to the light.

Artist statement

写真を志してから、フォトグラファーになるまで。

そして、フォトグラファーになった現在まで。

過ぎ去っていった光と、時間の記録。

一面の白に包まれた世界に、生まれた。
はらはらと雪が舞う夜、
空を仰げば、月だけが静かに光っていた。

夕景の刻、美術館の丘に立っていた。
藍へ沈む空、山の輪郭。
そのあわいに、橙の光が灯っていた。

写真を志した、あの日。
初めて、未来の輪郭が見えた。
真っ白だった世界に、
ひとつずつ色が灯っていくように。

それから、いくつもの光に出会った。
朝を告げる光。
誰かのまなざしに宿る光。
名もない風景を、そっと照らす光。

どれひとつとして、同じ光はなかった。
消えてしまうからこそ、
その一瞬が、たまらなく愛おしかった。

シャッターを切るたび、
過ぎゆく光は、時間の記憶になる。

そして今も、
まだ見ぬ光を追いかけている。

まだ、光の途中。

01

雪は、記憶のように

白い静けさが、過ぎた時間をそっと包んでいた。

雪山へ続く道路
車窓の向こうに流れる鉄塔と冬の空
朝焼けの淡い光を受ける雪山
夕暮れの湖を渡る長い橋と山並み
山あいの駅へ到着する白い列車
青空と雪山を背景に谷を渡る赤い橋
雪の名残が線を描く山並み
雪景色の中に佇む庭園の石組み
木々の向こうに浮かぶ雪化粧の富士
雪に顔をうずめる犬
水面に淡く映る冬の木々と光
冬の光を受けて静かに歩く柴犬
冬の地面に立つ小さな野鳥
02

ここに、ひそかに

出会い、呼吸を感じる。そして、過ぎゆく。

高層階の窓辺で向き合う二人のシルエットと都市の風景
広い砂丘の稜線を歩く一人の影
青い空の下で向き合う二人のシルエット
光の中の小さな駅とホームに立つ人
木立の中を進む祭礼の行列
炎の光を受けながら赤いガラスを形づくる職人の手元
桜の花びらを一枚ずつ手のひらに載せた二人の手
窓辺の光の中でメニューを開く手
青い水槽を見つめる人のシルエット
古い建物の入口で座る犬
室内で静かに横たわる犬の前足
白い光の中で後ろを振り返る巻き毛の犬
水の中からこちらを見る白熊
光の中を歩く虎
淡い光の中で大きく口を開くワニ
こちらを見つめるレッサーパンダ
花の咲く木の枝でくつろぐ猿
青い水の中を静かに進むマナティー
緑の芝生で羽を休める一羽の鴨
青い光の中に立つペンギン
紫の光の中を泳ぐ魚
青と紫の水面を進む小さなエイ
闇の中を漂う半透明のクラゲ
光を受けて岩場を歩く蟹
緑の木立を光の中へ飛んでいく蝶
遠い山並みの上を飛ぶ小さな鳥たち
03

遠い場所の、つづき

街も、窓も、通り過ぎた光を覚えている。

桜が咲く住宅街の公園と黄色い滑り台
木陰の小さな公園に残された丸い遊具
作業車と人が行き交う住宅街の路地
花壇の脇を一人歩く町の通り
夏雲の下に立つ赤い建物と看板
青空に赤い文字が浮かぶアラスカの看板
公園に残されたパンダの遊具
草の間に残された緑色の遊具
花越しに見える白い塔
緑の丘に立つ白い塔
木々の間から見える三角形の建築
本と階段が重なる静かな空間
光を受けるカウンターと椅子
光が差す古い木の扉
団扇と壁に重なる植物の影
木漏れ日が入る静かな列車の車内
緑の景色を映すレトロな列車の車内
光の中を走る赤い列車の側面
走る列車の窓辺に残る黄色い座席
列車の窓から見える緑の風景
窓から差す光を受ける衣服
窓辺の光を受ける鉢植え
木造の壁際に積まれた藁の束
カウンターに置かれたワインとグラス
赤い卓上に置かれた一皿
湯気の向こうにある一杯のラーメン
窓辺の丸いテーブルに置かれた二客の紅茶
森を望む窓辺に向かい合う二脚の椅子
鏡に映る椅子と鉢植えの静かな室内
窓辺に並ぶ青い帽子の小さな白熊
古い木の窓辺で煙を上げる蚊取り線香
静かな湾を進む二隻の船
小さな雲が浮かぶ田園風景
水面を泳ぐ色鮮やかな鯉
青い壁に描かれた「ウェルカメ」の案内
暗い水槽の中からこちらを見つめるウミガメ
04

闇に、光は残る

見えないものほど、ゆっくりと輪郭を結んでいく。

深い青空に浮かぶ白い月
夜の光がつくる青と橙のぼけ
夜の光を受けて咲く桜
闇の中に浮かび上がる青森ねぶた
土地の言葉と記憶が投影された暗い展示室
夜の闇に迫る青森ねぶたの横顔
暗い窓辺に反射してきらめく光
円形の暗がりの向こうに見える木々と淡い空
深い緑に包まれた森の木々
幾重にも重なる深い緑の森
杉の大樹と緑がつくる静かな回廊
木の床に揺らめく窓と木々の反射
赤い座席へ鋭く差し込む窓の光
緑の木立を背景に静かに灯るランプ
05

まだ、光の途中

僕はまた、光を探して旅に出る。

床に落ちた淡い光と影
窓辺の光を映すガラスのシャンデリア
壁面を流れる木々の影と淡い光
青い水面に無数にきらめく光
水面の光を背景に咲く紫色の葉牡丹
青い海面に重なる静かな波の模様
薄明の空と静かな海の水平線
青い水面に弾ける光と水滴
水盤へ流れ落ちる水と波紋
庭園の中央で水を上げる白い噴水
青空と白い雲の下で風に揺れるラベンダー
淡い光の中に咲く黄色い花
陽光を浴びて咲く白い花
春の光を受ける大きな木
差し込む光に包まれた深い森
夏空へ伸びる草と白い雲
広い青空と草の稜線に立つ小さな影
青空に浮かぶ白い雲
青空に立ち上がる夏の白い雲
青空と建築の影がつくる斜線
山の稜線に沈む夕景の光

企業の中にある光を写す、
もう一つの仕事へ。

Corporate works ↗